◇第1章 生き残るには法則がある
《法則に沿えば大災害でも救われる》

どれほどよろこびを刻んだか、どれほど苦を刻んだか

生きてあることへの驚嘆とよろこび。その(おも)いを瞬間々々刻みつづけることが、明日の人生をすばらしいものにする第一歩だ。

心臓が一度鼓動を打つたびに、そこに刻まれた(おも)いが「プラス」であったか、それとも「マイナス」であったか。それが明日の幸・不幸を決定するのである。

生き死にさえも、そこに境がある。これまでに、どれほどよろこびを刻んできたか、どれほど苦を刻んできたかで、生と死は、その境を異にする。

いままさに、苦の刻みが激しく、マイナスの(おも)いが増大している人が多数を占めている。このままでは、大災害で多くの人が淘汰されてしまわないか。

それは、これまでお話ししてきたように、法則との間にひずみが生じており、「生の方向」の流れから逸脱しているからである。

逆に、たとえがんやエイズなどの難しい病気にかかっていようとも、それで苦を刻まず、今日生きてあることに、そして、毎日の暮らしのささやかなことがらに、心からよろこびの(おも)いを()かせることのできる人であれば、この人は健康な人であるのだ。

この人は、必ず病気を克服する。自然治癒力である「生命力」は、よろこびの(おも)いに大きく支配されているのである。

以上述べたことは、すべて自然の法則である。

ここでもう理解されたことと思う。

天災に生き残る方法とは、

〝いっさいの苦から解放され、いまのこの瞬間の一コマずつによろこびの(おも)いを刻むこと〟

これが結論である。

瞬間の(おも)いの積み重ねが、人をつくり、明日をつくり、人生をつくる。あなたがよろこびの表現体となりえたとき、あなたは災難から不思議とのがれられる自分になっている。

そして、安らかに死を迎えることができ、寿命を立派にまっとうできるのである。