これから述べることは、一字一句もらさず聞いてほしい。
「いかなる天災・人災がやってこようとも、あなたとあなたの大切な人たちがそこから生き延びられる方法」があるのである。
この書をいますぐ日本全国民が読み、そのとおりを実践したならば、おそらくたとえ関東大震災クラスの地震がどこで起きようとも、死者はまったく皆無という奇跡的なことが起きてくるはずだ。私はそう断言する。
じつは、阪神大震災以来、私のもとに、たくさんの手紙を頂くことになった。最小限の被害で震災から奇跡的にのがれることができたという感謝の手紙だった。
私は何年も前(本書初版当時)から、1995年より天災・人災が激増すると述べてきた。
すでに、今年に入ってから、ヨーロッパのライン河沿岸の大洪水など、世界各地の異常気象や天災のニュースがいくつも報道されている。
あえて言わせていただくが、この阪神大震災は、これから始まるであろう「天災時代」の幕開けの一つの出来事にすぎないのだ。だから、神戸で起こったことは、日本の、いや世界のいたるところでこれから起こってくることである。
災難に遭っても生き延びること。これはたんなる偶然とか、運とかでは片づけられない人生にかかる法則にすべてもとづいている。
これからその法則を明らかにし、どんな天災がこようとも、あなたが生き延びる方法を、いやそれだけでなく、永遠に繁栄できる方法をここに提示していく。
もはや一刻の猶予も許されない。事態はそれほど切迫していることを、あなたはおわかりだろうか。神戸の災害は、次はあなたの街に降りかかってきてもおかしくないのだ。
そのとき、あなたはどうするか。右往左往するばかりで、何もできないのではないか。それとも、防災用具を買っていつも持ち歩くのか。あるいは、安全な土地へと移住するのか……。どれもこれも、小手先の回避策で、大きな災害が発生した場合、なんの役にもたたないことは、先の阪神大震災ではっきりしたではないか。
先日、ある新聞社に招かれた会合で、元ソ連大統領・ゴルバチョフ氏とお会いした。阪神大震災のことにふれ、彼はこう言い放った。
「あの地震は人災です」
それはまさに私の意見と一致していた。そうなのだ。いかなる天災もそれ自体が偶然ということは絶対にありえない。すべては、人間が招き寄せていることだ。
天災が人災であるならば、その天災を避けられるかどうかも、人間、つまりあなたにかかっているのである。
あなたの命を救えるのは、科学でも政治でも経済でも宗教でもない。あなた自身の自然の法則にもとづいた生きざま、これのみである。つまり、あなたを守れるのはあなただけなのだ。そのことをわかってほしい。
1995年2月
福永法源